HP Deskjet 3520をWindows 2000で使って印刷する

インクジェットプリンター HP Deskjet 3520は、Windows 2000は非対応だが、ドライバーのINFファイルを書き換えることで、Windows 2000 SP4+拡張カーネルの環境下で印刷することができた。
USB接続でスキャンはできなかった。アプリケーション類はほぼ動作しなかった。無線LAN接続でならスキャンできた。

INFファイル書き換え

使用ドライバー:DJ3520_Basicx86_1315.exe バージョン 28.8

7zで解凍するか、実行したときに%TEMP%フォルダにできる「7zS****」を使う。ここに含まれているhpvpl09.infと一式がプリンタードライバーなので、これを書き換える。

[HP.NTx86.5.1]セクションの上に、同じ内容で[HP]セクションを作る。

[HP]
"HP Deskjet 3520 series"=INSTALL_3520_XP,USBPRINT\HPDeskjet_3520_serie4F8D
"HP Deskjet 3520 series"=INSTALL_3520_XP,MF\Deskjet_3520_series&WSD&IP_PRINT

[HP.NTx86.5.1]
"HP Deskjet 3520 series"=INSTALL_3520_XP,USBPRINT\HPDeskjet_3520_serie4F8D
"HP Deskjet 3520 series"=INSTALL_3520_XP,MF\Deskjet_3520_series&WSD&IP_PRINT

[INSTALL_3520_XP]セクション内のLanguageMonitorパラメータを削除等する。

[INSTALL_3520_XP]
(省略)
;;; LanguageMonitor="HP B011 Status Monitor,hpinkstsB011LM.dll"

(太字が書き換えた箇所)

USBやネットワークプリンターに接続したときに、ドライバーが要求されるので、これを指定すれば、インストールされ、印刷ができた。

スキャナーも同様の方法でドライバーをインストールできた(ように見えた)のだけど、コントロールパネルで見ると「利用不可」となっていて、使えなかった。

試行の経緯

INFファイルはOS別の処理を記述できるので、当初は、Windows 2000用の項目として[HP.NTx86.5.0]セクションを作った。だが、これでは、素の状態と変わらずに「プリンタ ドライバ セットアップ エラー 操作を完了できませんでした。」のエラーとなった。調べると、「.NTx86.5.1 や、.NTx86 があるとWin2000で読めない」とのことで、というか、OS別の処理の説明もよく読むと「For Windows XP and later versions of Windows」とあった。なので、OSの指定をしない形で記述したら、インストールが進んだ。

しかし、次は「指定された印刷モニタには、その機能はありません。」というエラーが出た。調べると、似たようなエラーの情報があり、また、インストールログを見ると、hpinkstsB011LM.dllで止まっているようなこと(詳細失念)が書いてあった。なので、情報通りに当該パラメータをコメントアウトしたら、インストールが完了した。

インストーラーは、DJ352x86.msiを、fcwinでWin2kの許可をして実行すればインストールできた(ように見えた)けど、これでうまく行っているのかわからない。

無線LANで接続して、印刷・スキャンする

(追記:2014/09/20)

このプリンターには無線LANWi-Fi)機能があり、同一のネットワーク内にあるPCから、ネットワーク経由で印刷とスキャンをすることができる。PCは、有線でも構わない。
ルーター
 ├─ PC
 └─ プリンター

プリンターと接続

まず、プリンターをネットワークに繋ぐための無線LAN設定(SSIDなど)が必要になる。通常は付属アプリケーションでPCから設定するのだが、Windows 2000ではこれが使えなかった。しかし、本体操作によって、WPSによる接続設定ができるので、これで接続する(プリンターとルーターの説明書通りに)。逆に言うとWPSが必要で、ルーターWPSがなければ、終了っぽい。

ネットワーク接続が完了すれば、ブラウザーからプリンターに接続して、プリンターの設定やスキャンができる。本体のワイヤレスボタンを押せば、画面にIPアドレスが表示されるので、それをブラウザーで開く。

設定項目の中には、ホスト名もある。通常はIPアドレスは毎回変わってしまうので、以後はホスト名を使用する。初期設定の名前もあるが、自分はわかりやすく「PRINTER」と名付けた。

無線LAN設定も、改めて手動で行うこともできる。

Windowsにプリンターを追加
  1. コントロールパネル
  2. プリンタ
  3. プリンタの追加
    1. 「プリンタの追加ウィザード」が開始される
    2. 「ローカルプリンタ」を選択、「プラグ アンド プレイ プリンタを自動的に検出してインストールする」のチェックを外す
    3. 「新しいポートの作成」を選択、「Standard TCP/IP Port」を選択
      1. 「標準 TCP/IP プリンタ ポートの追加ウィザード」が開始される
      2. 「プリンタ名または IP アドレス」に前述のホスト名を入力(ポート名は自動入力のままでよい)
      3. 「標準 TCP/IP プリンタ ポートの追加ウィザード」を完了
    4. 製造元:「HP」を選択、プリンタ:「HP Deskjet 3520 series」を選択
    5. 「現在のドライバを使う (推奨)」を選択でよいはず
    6. プリンタ名:任意のプリンタ名を入力する(USB接続時のプリンタ情報を残してあるなら、区別できる名前がよい)
    7. 通常使うプリンタ、共有、テストページは任意に
    8. 「プリンタの追加ウィザード」を完了

画面メモ:http://f.hatena.ne.jp/yotaroy/printer/
あとは普通にプリンタとして使える。

ASUS H87-PLUSでWindows XPを使う

公式では、Intel 8シリーズの対応環境はWindows 7以降で、Windows XPは未対応ということになっているが、一応動いたのでメモ。安定性は不明。

ただ、起動して30分くらい経つと、1秒ごとに断続的にカクつく(一瞬固まる)のが困っている。これがうち特有の問題なのかは知らない。元々、HDDの容量不足でファイルを消したりしているうちに、いろいろ不整合起こしていた環境だった。その状態で、OSの再インストールなどはせずに、そのまま移行した。――色々いじっていたら、しばらくして症状は出なくなった。

ドライブ類は、IDEモードで使えば問題ないと思われる。AHCIは、8シリーズ対応のドライバーは既にXP対応がなくなっているので、XP対応で7シリーズ当時の古いドライバーを使った。INFファイルの各セクションに、8シリーズのデバイス情報を書き足す。

;[INTEL_HDC.ntx86]
%PCI\VEN_8086&DEV_8C02&CC_0106.DeviceDesc% = iaStor_Install, PCI\VEN_8086&DEV_8C02&CC_0106
%PCI\VEN_8086&DEV_8C03&CC_0106.DeviceDesc% = iaStor_Install, PCI\VEN_8086&DEV_8C03&CC_0106

;[Strings]
PCI\VEN_8086&DEV_8C02&CC_0106.DeviceDesc = "Intel(R) 8 Series/C220 Chipset Family SATA AHCI Controller"
PCI\VEN_8086&DEV_8C03&CC_0106.DeviceDesc = "Intel(R) 8 Series Chipset Family SATA AHCI Controller"

これを、SATAモード変更支援ツールでインストールした。このツールも8シリーズの対応がまだのようなので、自前で「hardwareids.txt」の各セクションに8シリーズのデバイス情報を書き足す。

;[IDE]
;Intel(R) 8 Series/C220 Series 4 port Serial ATA Storage Controller - 8C00
;Intel(R) 8 Series/C220 Series 2 port Serial ATA Storage Controller - 8C08
intel8_1 = PCI\VEN_8086&DEV_8C00&CC_0101, PCI\VEN_8086&DEV_8C08&CC_0101

;Intel(R) 8 Series 4 port Serial ATA Storage Controller - 8C01
;Intel(R) 8 Series 2 port Serial ATA Storage Controller - 8C09
intel8_2 = PCI\VEN_8086&DEV_8C01&CC_0101, PCI\VEN_8086&DEV_8C09&CC_0101

;[AHCI]
;Intel(R) 8 Series/C220 Chipset Family SATA AHCI Controller
intel8_1 = PCI\VEN_8086&DEV_8C02&CC_0106

;Intel(R) 8 Series Chipset Family SATA AHCI Controller
intel8_2 = PCI\VEN_8086&DEV_8C03&CC_0106

CPUの内蔵グラフィックコントローラもドライバーが無いが、これは使用していないため、不明。別途グラフィックカードを使う。最初にオンボードのDVIを使ってテストしたときは、標準ドライバーでの一応の表示はできていた。(追記)XP用ドライバーは試していない。

後に、Windows 8.1をインストールし、デュアルブートにしたのだが、この状態でXPを起動したら、USBが使えなくなるという問題が生じた。これは、BIOSのUSB設定で「Intel xHCI Mode」を「Auto」に変えたら解決した。初期設定の「Smart Auto」では、8.1を検知して、そちら用の状態にしてしまったということだろうか。

flv から mp4 への変換で timecode ファイルに手間取った

可変フレームレート (vfr) の flv から mp4 に変換するために、flv ファイルから timecode を抽出したけども、その timecode を 変換後の mp4 ファイルに適用してもうまくいかない。DtsEdit を使った場合は音ずれし、nhml ファイルの修正を経て MP4Box を使った場合は、「Error importing xxx.nhml: Bad Parameter」のエラーになる。

問題は timecode の値に重複があることだった。ファイル先頭の 0 の重複はすぐに気付いたが、抽出元の flv ファイルが複数のファイルから結合されたものであった場合、結合部分にも重複があった。

0
0
...
402800
402866
402866
402932
...

というような重複部分を削除することで、timecode を正常に適用することができた。

参考

ウイルス作成罪は「不正」で全て決まる?

不正指令電磁的記録作成等の罪、通称ウイルス作成罪、あれって要するに「不正」かどうかで全て決まっちゃわないのかな?

参考記事

  1. 高木浩光@自宅の日記 - 不正指令電磁的記録作成罪 私はこう考える
  2. 高木浩光@自宅の日記 - このまま進むと訪れる未来 岡崎図書館事件(15)
  3. 高木浩光@自宅の日記 - ウイルス作成罪創設に向けて国民に迫られる選択

プログラムが不正指令電磁的記録かどうか(第1号の当否)

まず、「人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせる」に該当するかという点。

市販されるような高機能・多機能プログラムでは、記事1で引用されているイルカや自動アップデートの例にあるように、一般的な利用者が認識しきれていない機能は該当するのだという。説明書の記載などで使用者が認識し得るようになっていればよいともされるが、記事2の想定について記事3で「物語に出てくる「何の説明もなくハードディスクを消去するプログラム」は、「客観的な規範に基づく一般論としての使用者の意図」からしても、意図に反する動作とみなされる余地はあるように思う。」とあるように、フリーソフトであって使用者の自己責任だからと、プログラムの説明や注意が不十分だったりすると、やっぱり該当してしまう。

となれば、現状では多くのプログラムがこの部分には該当してしまうので、この部分で罪の対象から外れることは、あまり期待できそうにない。

そして、「不正な指令」に該当するかという点。

記事1の引用によれば、要するに、社会的に許容されれば「不正」ではない、とされる。自動アップデートは許容されるから不正ではなく、機器を動作不能にさせるのは許容されないから不正である、と。

「意図に反する」の部分が当てにならないから、結局この「不正」の当否で「不正指令電磁的記録」の当否が決まってしまわないだろうか。

機器自体や、機器で扱われている、財産、名誉、プライバシー、業務の遂行、業務の秘密、そんな色々なものの損害に対して、「不正」の一語の当否で、プログラムの善悪が決まってしまわないだろうか。

不正指令電磁的記録を供する目的かどうか(目的犯規定の当否)

記事3でいう(B)解釈が正しいということのようだし、(A)解釈では、およそほとんどのプログラム作成行為が該当するってことで話が終わるので、(B)解釈で進めるとする。プログラムが客観的に「意図に反する」「不正な指令」だと認定されるだけでなく、プログラムの作成者等の主観でも、「意図に反する」「不正な指令」となるものを供する目的が必要なのだと。

まず、この場合の「意図に反する」も、やっぱり罪の対象から外れることは期待できないのではないだろうか。

先の例のイルカや自動アップデートにおいては、作成者の目的としても、使用者が意図しなくても動作するように自動的な機能としているわけだし、説明不足なフリーソフトにおいては、記事2の想定でも「フリーソフトの配布というのはそういうもの」とあるように、一般的に「意図に反する」こともあるんだと多少なりとも認識している。(「利用者はちゃんと説明を読んで使ってくれると考えますよ、普通。」ともあるけど、まあ、説明・注意が不十分で、それを作成者も自覚している場合、ということで。)

そして、やっぱり結局は「不正な指令」であるかが問われる。

記事2の想定では、目的犯規定の解釈が命運を分けたという筋書きなので、プログラムは客観的には「不正指令電磁的記録」であるという点は確定しているのだとする。でも作成者の主観である目的としては、セキュリティのための正当なプログラムであって、「不正」ではないのだと。

記事3では「このときの「不正指令電磁的記録」該当性は、行為者の主観によって定まるのではなく、上記の「客観的な規範に基づく一般論としての使用者の意図」を基に定まる「不正指令電磁的記録」なるものであり、それを行為者の主観において意図しているか否かが問われる。」と言うけども、では客観的に「不正」とされたものに対して、作成者等の主観によって救われるにはどうすればいいのだろう。客観的には「不正」とされているということを知らなければいいのだろうか。

別の例として、客観的には「不正」であるとされていても、作成者等の主観としては、著作権侵害の暴露は正当だと確信している、児童ポルノ集配の暴露は正当だと確信している、政府の不正の暴露は正当だと確信している、核施設の破壊は正当だと確信している、ワームを止めるためのワームは正当だと確信している、といったような場合はどうなのだろうか。

客観的には「意図に反する」「不正」なデータ削除プログラムだけども、主観的には「意図に反する」ことはあるかもしれないとしても正当であるつもりのデータ削除プログラムと、客観的には「意図に反する」「不正」なデータ暴露プログラムだけども、主観的には「意図に反する」ことは間違いないとしても正当であるつもりのデータ暴露プログラム。この2つが法律上でどのような違いとなるのかがわからない。

むすび

よくわからないんだな。

アイディアボックス担当者の投稿数

♪アイディアボックスおわったー\(^o^)/♪

お疲れ様でした。

終わってからの感想としては、分野も広がり投稿数も増えたので、見るときにも書くときにも関連投稿をもっと探しやすくなるといいなと思いました。

アイディアボックス担当者の投稿数

担当者 担当カテゴリ 投稿数
情報政策課 01.ITによる産業高度化 40
情報処理振興課 02.中小企業とITシステムのあり方
09.IT人材育成
19
文化情報関連産業課 03.コンテンツ産業の振興 14
医療・福祉機器産業室 04.健康・医療分野のITによる産業高度化 1
情報プロジェクト室 07.政府等公的サービスのIT活用 13
CIO補佐官 07.政府等公的サービスのIT活用 15
情報セキュリティ政策室 08.情報セキュリティ 1
アイディアボックス事務局 このサイトに関する意見 96
情報経済課 02.中小企業とITシステムのあり方
05.社会制度総論
06.地球温暖化問題に対するIT技術の貢献
0
サービス政策課
サービス産業課
04.健康・医療分野のITによる産業高度化 0
情報通信機器課 06.地球温暖化問題に対するIT技術の貢献 0
中小企業庁取引課 ? 1
オープンビジネスソフトウェア協会 このサイトに関する意見 8

経済産業省内での関心の高低を表していると思っていいのかな。

第2期アイディアボックスの感想

担当者の投稿の印象

前回開催時の感想として、「現状説明は変化の否定ではないことを明確に」みたいなことを書いたのだけれど、今回の担当者各位の投稿を見ると、この点に注意深く気を使っているように感じました。

私の感想文に意味があったのかは知りませんが、何にせよ印象は良くなり、大変素晴らしいことと思います。

書こうと思ってやめたこと

コンテンツ産業の振興カテゴリに、「前払いのコンテンツ販売で消費者の保護を」みたいな感じの。ネトゲとかも含めて、最初に何千円分かポイントを購入してから、何百円だかの個々の商品をポイントで引き換え、みたいなのも多いので。

前払いの決済ってのは、テレホンカードとか商品券とかなんだけど、これらは「前払式証票の規制等に関する法律」で規制があって、消費者保護に配慮がされている。

でも法が対象としているのはカードや券という物理的なものを発行するものだけで、サイトで金額を記録しているだけのは対象外なんだよね。

金融庁でもその点が指摘されていたので*1、ただでさえ不安なネット決済で、消費者が安心してコンテンツを買えるようにという観点も込めて早期法制化を、とずっと思っていた。

思っていたら、とっくに新法として「資金決済に関する法律」が成立していた。おしまい。

知らなかったよ……。施行はまだだけど。

書こうと思ってやめたこと2

オンラインゲームでは不正行為でユーザーが色々な被害に会い、中国に金が流れてたりするので、あらゆる法律を駆使して取り締まってくれとか思うんだけど、変な記事を書かれて盛り上がるようなこともしているし、現行の枠内で取り締まり強化してくれってだけなのでアイディアたるものは何もなかった。おしまい。

支持

アイディアボックスでなぜIT政策に限定するのかとの指摘につきまして。 - 経済産業省オープンガバメント推進ブログ
http://d.hatena.ne.jp/ideaboxFU/20100225/1267120721

将来的な拡大や常設に期待を持っていたりはしますが(無理って思っていたりもしますが)、現状で運営上の制約が発生するのは当然だし、むしろ発展させていくためにはグダグダ続けるのではなく環境を整えるのも必要でしょう。

せっかくの機会だから一参加者としては好き勝手言わしてもらいますけどね!